千葉大学医学部創立135周年記念事業

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設立趣意書

千葉大学医学部は明治7年(1874年)の旧千葉町近在の有志の醵金による共立病院の設立から数えて、平成21年(2009年)に135周年を迎えます。また、この年は創立85周年記念事業として医学部記念講堂を起工した昭和34年(1959年)から50周年に当たる年でもあります。この記念すべき年を迎えるにあたり、ゐのはな同窓会ならびに医学部、大学院医学研究院、附属病院は以下の趣旨のもとに新同窓会館設立を主眼とする記念事業を企図いたしました。

平成16年(2004年)の法人化以降、大学にはより一層の自助努力が求められております。一方、千葉大学医学部の目的が人格技量ともに秀でた医師、医学研究者の育成にあることに変わりはなく、今後も先人の築いた伝統を継承、発展させることに更なる努力の傾注が必須です。特に近年、医師の養成における「人間性の涵養」の重要性が叫ばれております。この課題は黒板に向かった教育のみでは達成できません。実地体験を通じて、或いはサークル活動を通じて、更には教員と学生との緊密な触れ合いの中から育まれて行くものと確信しております。振り返り考えますと、私ども自身も千葉大学医学部における人間形成において現ゐのはな同窓会館でのサークル合宿、或いは諸先輩、先生方との膝を交えての懇談などが大きく寄与したと考えております。

現在のゐのはな同窓会館は昭和26年(1951年)に建設された木造建築で、築後60年近くを経過し、内外の多くの関係者に親しまれつつも、老朽化が著しいのが実情です。従来の主な利用目的の一つであった学生の合宿も、現在、建物の安全性の観点から禁止され、学生諸君からは「是非、合宿の出来る建物を」との切実な要望が寄せられております。加えるに、医師、医学研究者としての志を固める場であり、学園行事の中で最も重要な入学式、卒業式を医学部として厳粛に挙行しうる適正規模の講堂や、135年にわたる伝統を物語る各種資料の展示室の開設も長く希求されております。

このような背景のもと、ここに、医学部創立135周年記念の主たる事業として、新ゐのはな同窓会館・本館と別館の建設を発案するに至りました。基本計画では本館は約300人収容のホール並びに集会室、展示室、同窓会等の事務室を主体とし、別館は学生諸君の合宿やサークル部室、各種の集会の場とするものです。建設場所は亥鼻キャンパス内の医学部正門付近を予定しております。また、記念事業といたしまして、学生・留学生支援、85周年記念講堂の補修、記念誌発行等も計画しております。これらの総事業費は約10億円を予定しております。

つきましては、関係各位におかれましては、この記念事業の趣旨をおくみとりいただき、絶大なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。

平成19年9月吉日

新ゐのはな同窓会館設立事業会
会 長 (千葉大学ゐのはな同窓会会長) 伊藤 晴夫
副会長 (千葉大学大学院医学研究院長・医学部長) 徳久 剛史
副会長 (千葉大学医学部附属病院長) 河野 陽一
幹事長 (千葉大学大学院医学研究院教授) 寺澤 捷年